三味線のチューニング3:異弦同音の活用

「三味線のチューニング『その3』」とタイトルを書いたものの、『その2』を書いたのは昨年の4月ということで、ずいぶんと期間が空いてしまった続編になってしまいました。
三味線のチューニングする方法として、音の出るモノ(調子笛やチューナー)を使って、「シ-ミ-シ」に合わせるのが一番手っ取り早いのですが、このような音の出せるモノが無いときはどうしましょう?
慣れてしまえば、各弦の音程関係でチューニングできるようになるのですが、最初のうちはなかなかそうはいきません。「本調子」にしたつもりが「ニ上り」になっていたり、「ド-ミ-ソ」になっていた・・・などというケースもあります。
三味線の第1弦(一番太い弦)の音程は、必ずしも「シ」である必要はありません。舞台で演奏する場合には、唄の音域や他の楽器との兼ね合いによって、第1弦の高さをいろいろ変えて演奏します。
ですので、練習用にチューニングするのでしたら、ほぼいつも練習している糸の張り具合で「シ」ぐらいかな・・・と思うところに第1弦をチューニングすればOKです。
さて、次に第2弦ですが、ここで「異弦同音(いげんどうおん)」を使います。つまり、異なる弦で同じ音の高さが出る勘所を使って、第2弦をチューニングするわけです。
本調子の場合、第1弦に対して第2弦は、完全四度上(注1)にチューニングしますので、第1弦の上の継ぎ目の勘所(研精会譜の方は「3」の勘所、文化譜は「4」、家庭譜は「伍」)を押さえて第1弦を鳴らし、続いて第2弦を開放で鳴らして、この2つの音が一致するように糸巻きで調節します。
次に第3弦ですが、第2弦に対して第3弦は、完全五度上(注2)にチューニングします。第2弦の継ぎ目から薬指を出した勘所(研精会譜の方は「7」の勘所、文化譜は「6」、家庭譜は「七」)を押さえて第2弦を鳴らし、先程同様に第3弦の開放弦の音程がこの音になるように調節します。
いつも調子笛やチューナーを使って調弦(チューニング)をしている方でも、是非一度この異弦同音を使って調弦されることをお奨めします。このようにすると、同じ音程が出ているはずなのに、第1弦と第2弦でずいぶん音色が違うことに気が付きます。糸の太さも違いますし、サワリの付き方も違うため、弦ごとに大きく音色が違ってくるのです。
正確にポジションを押さえて音を鳴らしつつ、糸巻きを調節するのは結構難しい作業なのですが、是非ともチャレンジしてみて下さい。

YouTube動画でも三味線のチューニングついて解説しておりますので、合わせてご活用ください。

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